中野院長の徒然日記

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つぶやき

2024/5/1 皐月

つぶやき

「草茂り、風薫る五月」となりました。スギ花粉もヒノキ花粉も終了し、私にとっての本当の春到来というところです。梅雨入りまでの1ヶ月程度の間でしょうが。インフルエンザも新型コロナも、とりあえず一服し、一安心です。こちらはいずれ再燃するでしょう。

子宮頸がんワクチンの、キャッチアップ世代に対する公費助成が本年9月で終了します。このワクチンは、単に子宮頸がんに「なる、ならない」ということだけではなく、「癌のために子宮を切除せざるを得ない」という方を減らす効果もある点が、他のワクチン、他のがんとは異なる特徴です。もしこのHPを見ている方、またはその知り合いの方が接種対象になっているのであれば、できるだけ早く接種医療施設に受診し、または受診するように勧奨し、接種の相談をしてください。少なくとも、まずは医師の説明を聞いてみてください。

体外受精などの高度生殖医療が保険適応になり、数年が経過しました。当初は「少子化対策」と言う名目で開始したはずですが、その間「出生率」はどうなったでしょうか?下降に歯止めがかかっていません。人口減少に詳しい専門家は当初から指摘していましたが、少子化の原因は、若い方が「結婚しない」という点です。結婚しているカップルが産む子供の数は数十年変化がないようです(約2人)。結婚はするものの子供を作らない「DINKS」という言葉が以前流行しましたが、それは一部の方のことのようです。婚外子が少ない日本において、少子化対策は「結婚してもらう」ことです。しかしこのことは、私だけの意見ではありません。国も新聞(4/26発刊の読売新聞も一面で取り扱っていました)もわかっているはずです。しかし、国も新聞もそのことには触れず、「いかに3人目を作ってもらうか?」に注力しているんですよね。この国の行政も新聞も、ちょっとズレている気がします (私の認識不足でしたら申し訳ありません)。もしかしたら、「結婚してほしい」と言うと反対意見が出てくるので、言わないのかも?よくわかりません。

先日当院をめでたくご卒業された方に、「うちのすべての子供たちを作っていただいてありがとうございました」と、言っていただきました。『自分の知識と技術が、他人の運命をより良き方向に向けることができる』のが、医療の素晴らしさだとかねがね考えていました。私も軽く「ウルッ」としそうになりましたが、グッと我慢し、「元気な赤ちゃんを産んでくださいね」と、産科施設に送り出しました。患者さんからお礼を言っていただけるのが、医師の醍醐味であると、心の底から再確認しました。

短い春が終わると、ジメジメした「梅雨」の季節の到来です。この短い「日本の春」を精一杯満喫しましょう。

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